生きることに否定的だった男が変わるために必要だったもの

 

宮本浩次、ないしエレファントカシマシ

宮本浩次が書く詩というのは一貫性がある。いや、俺はエレカシが駆け出しだった頃のアルバムは聴いておらず、彼らが有名になり始めた2000年ちょい前のアルバムしか聴いていないから断定して良いのかどうか自信はないが、彼の書く詩は全て等身大の男だ。そんなエレカシに毎日救われて生きている。

エレカシの歌は単純明快だ。不器用に生きている男が、輝かしかった過去(無敵だった学生時代を想起させる)を懐かしみつつ、幸せな将来のためにちょっと辛い今を生きていく歌ばかりだ。幸せな将来に繋がると信じているから「今」に対して肯定的で、それでも辛いときには「あなた」を想う。

そんな歌を無気力な人間が聴くわけがなかろう、と思う。実際のところ、エレカシは「そんなん聴くかよ」と思うような渋いものも多い。鴎外の一生を概観して「男の生き様は死に様と見つけたり」と歌う『歴史』とかね。渋すぎてびっくりすると思う。一度聴いてみて欲しい。

少なくとも、他の流行歌のように、歌詞に興味の無い人間を惹きつけるようなキャッチーなメロディーがあるわけでもない。自分でもなんで聴くようになったんだ?と思う。

思い返してみると、そもそも宮本浩次が歌番組で大暴れする歌うまおじさんなのは知っていた。それに合わせて、おそらく宮本浩次という男を最初に認識したのは『獣ゆく細道』の紅白パフォーマンスだろう。東京事変が好きだったから椎名林檎を見よう、と思って見たのが始まりだ。

知っている人は分かるように『獣ゆく細道』はマジで格好良い。大物歌手同士がコラボするデュエットというのは基本的にどれも最高傑作になるものだが、案の上だった。(全然話変わるけど椎名林檎宇多田ヒカルの『二時間だけのバカンス』もかなりいいですよね)。

紅白を見た後、特に聴きまくることもなく、格好よかったのを覚えていてしばらく経ってからサブスクで聴くようになった。そこで宮本浩次という男がソロ活動を開始していたことを知る。ちょうどリリースされていたのが多分『昇る太陽』である。

この曲もまた、歌詞には宮本イズムがありどこまでも前向きなのだが、ソロ曲はエレカシにはない、俺を惹きつけるメロディーがあった。かっこいいロックなのだ。そこで宮本浩次という男の曲を聴くようになる。まだ『冬の花』が出たか出なかったかくらいの話。

そこから『Do you remember?』からアルバム『宮本、独歩』、今回の『P.S. I love you』に至るまで聞き続けることになる。その過程で気づくとエレカシを聴くようになっていた。最初にちゃんと聴いたアルバムは『明日に向かって走れ~月夜の歌~』だったように思う。とにかく、気づいたら聴くようになっていた。

 

おそらく、歌詞では無く曲から入った宮本浩次ソロ活動曲を聴いているうちに、自分の中で持て余していた情熱に気づいたのだろう(文字に起こすとかなり恥ずかしい)。シラけた感じで生きていたのだが、宮本浩次の書く詩を聴いていると不意に泣きそうになる瞬間が多々あった。お涙頂戴のミュージックビデオを観て泣くことはよくあると思うが、単にレコーディング風景を写しただけのMVである『Do you remember?』を視聴してひとしきり泣いた。

もし俺がいま中学生だったら宮本浩次が書く歌詞をツイートしまくっていたと思うし、ラインのホーム画も「作詞:宮本浩次」だろう。

 

彼の書く歌詞はどこまでも前向きなのだが、全然押しつけがましくない。むしろ親近感を覚えてしまうようなものばかりだ。大分消耗している男。そいつ頑張るのには理由があり、その理由もなんとなく男なら分かる。少しでも前進していこうと思わせてくれる。

それだけじゃなくて、50代にもなる男がこういう歌詞を書いているのが俺にとっては希望だ。『ハレルヤ』では「こんな年齢だから夢とか言ってるのもアレだが今だからこそ出来ることがある」なんてことを歌っている。何をチャレンジするのにも遅くないと思わせてくれた。ありがとう宮本浩次

 

エレカシの歌も宮本浩次が書いているが、冒頭に書いたとおり、多くの人が共感できるであろう理由づけのある、現状肯定の歌が多い。人間が必死に生きていくためには現状肯定が不可欠だ。

 

エレカシはあんまり得意じゃなかったな、と言う人もソロ名義のアルバム『宮本、独歩』を聴いてみて欲しい。俺みたいに何か変わるかもしれない。

Do you remember?

Do you remember?

  • provided courtesy of iTunes

 

 

 

アイドル

アイドルというのは修羅の道だ。アイドルになっていなければ「職場で一番かわいい女の子」であったり、もしかしたら「地元で一番かわいい女の子」だったのにわざわざそれ以上の競争がある場所に行くのだから。見た目がかわいいのは当然で、内面だったり珍しい特技といった別の部分で勝負していくことになるが、成功するのはほんの人握りである。

やるべきことをやっている人は成功して女優やタレントに転身するし、そうでもない子はオタクのおもちゃとしてアイドル人生を終える。そんな競争社会の中でなんとか上へ上へと、もがいているアイドルを見ていると勇気を貰える(この言葉の薄っぺらさと言ったらないが、実際に目撃すると感じることができるはずだ)。

キャラクターに迷走しているアイドルが「キャラなんて関係ねえ!全部やるんだよ」と決意を固めてがむしゃらに突っ走っている姿は応援したくなる。

 

なんというか、競争社会(マッチョイズムというのだろうか)は嫌いなのですが、俺はそうやって生きていくことしか知らないからそういう人を見て自分にも発破をかけている節もあるのかもしれない。

 

COVID-19

コビちゃんのせいでサークル活動ができなくなった。サークル活動は自分の努力量が物理的に見えるものとして残るから非常に熱心にやっていた。もしかすると他の人から見ると狂気を感じるかもしれないレベルでやっていた。しかし、特に目標もなくやっていたし「俺はこれで食っていく」と決めた人たちと比べると全然下手くそだった。

結局何かをやっていると自己を正当化するためのサークル活動だった。いうなれば逃げの活動である。

そんな逃げ場所は4月に取り上げられてしまった。俺が今やらなくてはならないことはなんだろう?と考える時間が出来た。周囲は就活を初めているが、正直俺は無理だと思っている。情報収集能力はないし、それをカバーできるほど社会を渡り歩く能力があるわけでもない。

いろいろ考えているとやっぱり肩書き付きの法律家になるのがいいのだろうと思った。もともと考えていたし。早期卒業の申請も幸い通っていた。

早期卒業は別にしなくてもよかったが、こうして家に引きこもっている間に勉強するための口実として、今年11月に院試を受けるという事実が必要だった。実際、大学に入ってから一番勉強した期間だろう。結果が付いてくるかは別の問題として。

対面試験が行われれば結果がついてくることは確実だったのだが、参照可能なオンライン試験になってしまって「人生上手く行かなすぎる」と思った。

まあしかし、この半年間で努力のうま味を思い出した。何でも出来るような気がしている。自分で自分の人生を切り開いているような気分になれるから、少しでも前進することは精神健康にもよい。

もし今年院試に落ちたとしても、来年あるわけだし、もしそうなったら院1年目に予備を受けるというつもりで勉強していきたい。

知人の言葉

相手は覚えていないかもしれないが、俺は他人の言葉に救われている。

例えば「院に少しでも行きたいという気持ちがあるなら行った方がいいんじゃないですか」という言葉。奨学金でも借りて行きたいけど迷っている、という話をしたときに貰った言葉だ。相手は人と話すことになれている先輩だったから適当な会話として記憶の底かもしれないが、俺の背中を押してくれた言葉である。

二つ目は友人が急に言ってきた自分に対する褒め言葉の数々である。

今月の中旬、ゼミの発表が終わった後急に先輩とその友人から「飲んでるから来い」と連絡があった。勉強した方が良いとも思っていたのだが、久しぶりに会える二人だったのと、自分の付き合いの悪さを自覚していたから面倒に思いつつも足を運んだ。

いろいろ話しているうちに友人は「早期卒業院試でしょ?絶対受かるやろ…」と言い出して、俺がやるときはやる男だと思っているらしくめちゃめちゃ褒め始めた。友人同士で「いいね」と褒めのジャブを放ち合うことはあれども、あそこまで具体的に褒められたのは初めてで、俺はあの言葉たちだけであと2年くらいは頑張れると思った。

あそこまで嫌みな部分なしに褒められたのは人生で初めてだったかもしれない。

こうやっていろいろな言葉に救われて生きている。

 

人の背中を押してくれる人間、間違いなく良い奴だし俺もそうなりたいな~と思う。

 

逆に必要ないもの、もしくは有害ですらあるもの

まず虚栄心。最近捨てられたように思っているけれど、昔から俺は虚栄心が強い。そんな人間はSNSができない。匂わせマウント合戦に参加してしまうためだ。完全に虚栄心を捨てきるまでSNSはやらないつもりだ。実際に凄い奴になったらまたやるかもしれない。

次、ゲーム。友人にはそんなに話していないがswitchを買って毎日やっている。しかし、やっぱり、やり過ぎてしまう。試験前じゃなければゲーム中心の生活になっていたかもしれない。実家で勉強するつもりの夏休みには下宿に置いていくつもりだし、もしかしたら誰かに売るかもしれない。(とはいえやっとのことで買えたのがピンクなので買ってくれる人がいなそうトホホ案件)。